（４２）男はつらいよ
７月１８日，いよいよ今日から絶食が始まります。朝寝坊したようで，朝食無しで（もともとないのですが），浣腸しました。今日だけは水分（水，ポカリスエット，お茶などＯＫ）が取れるようです。浣腸は，４０ｍｌづつ朝と夕方に２回，緩下剤を寝る前に１５滴，抗生剤を毎食後（の時間）に飲むことになっています。絶食なので，当然点滴をすることになります。午前中に担当の先生，看護婦さんがやってきて，腕に針をさそうとしたそうです。ところが，耕太の腕の血管は，産まれた直後に点滴をたくさんして，そのときの影響で細く枝分かれしてしまっていて，太い血管は手首の当たりにしかありませんでした。
はじめ，左腕にしようとして失敗したようです。耕太，大泣き。このときが入院してから最も真剣に泣いたようです。なかなかうまくいかず，結局右手首のあたりになったようです。何かと不便そうです。針が取れないように固定しているので，まるで右腕が骨折したときのように包帯がまかれていました。昼頃になると食事もできず，注射の跡が痛いのとお腹が減るのとで，ずっと泣いていたようです。私は夕方面会に行ったのですが，訴えるような目をして「お腹すいた」，別の話題でごまかそうとしても「お腹すいた」としか言いません。まだ，水分はとれるので，「ポカリ飲む？」と聞いても「いや！」としか言いません。昨日までの元気もなくなっています。やはり納得できないのです。今まで元気に食って遊んでいたのに，食べさせてもらえず，おまけに注射までされて。何度も病気のことなどを話すのですが，その時だけは「わかった」と言って，しばらくすると「なんで？」の繰り返しです。
夕方，薬を飲んで，浣腸しないといけません。やっと飲んでくれましたが，相変わらず機嫌は悪い。唯一笑ったのは，弟の耕次の挙動を見たときです。やっぱり子供は，子供がいいのです。本当は，乳幼児は連れて行かないほうがいいのですが，許してください。今週いっぱいは，耕次に少しの時間ですが会わせることにしました。要注意家族として，チェックされているかもしれませんが・・・
夜，担当の先生が病気のことやら，絶食のことやら耕太に話してくれたそうです。そして，なんと「男は泣いたらいかん」と目覚めたようです。そのときの経過はよくわかりませんが，それ以来現在まで大泣きすることはなくなったのです。まだ５歳なのに，男はつらいなあ。
７月１９日，今日からは水分もとれません。薬を飲むときにほんのちょっとだけです。浣腸もして，便はどんどん水状になってきます。まだ，歩き回れるので，キッズルームに行ったり，買い物に売店に行ったり，左手で絵を描いたりして遊んでいたようです。びっくりするほど，昨日のようには泣かなくなりました。手術の時間は，２１日の午後１時からと決まりました。その日２番目の手術だそうです。
７月２０日，絶食３日目です。祝日だったので，昼から面会に行きました。本当はもっと早く行けたのですが，耕次も疲れ気味だったので，少し遅れていったら，機嫌が悪かったようです。行き違いで，耕太から留守電も入っていました。でも，もうお腹すいたともあまり言いません。面会時間のぎりぎりまで，遊んだりしていました。いよいよ，明日は手術です。ゆっくり寝なさいよ。
手術に際して，準備しておくもの：腹帯２，３セット（手術後あまり動き回らないように，ベットに固定するために，腹帯をベットに縛るために，紐を縫い付ける必要あり：妻が病院で買って行った），T字帯２，３セット，バスタオル２，３枚，タオル２，３枚，オムツパット１０日分ほど，あと洗濯を毎日することになるので，洗濯バサミや洗剤など洗濯セット一式。