（１５）６時間の闘い
手術当日。今回は手術をするまで結構時間があったので，親の心構えも充分。朝8:30頃には病院へ入った。 しかし，その日は他にも緊急の手術がいくつかあり，４番目か５番目になっていた。ひとつひとつの手術はそんなに長い時間ではなかったが，時間を見ると，もう昼になろうとしていた。こうなってくると，なかなかいいようには考えないのが 人の常。なかなかナースが呼びにきてくれない。だんだん，いらいらしてきます。
始まります，という声とともにベットに寝かされた耕太が目の前を通過していく。手術室の方へ入っていったのは１２：０５でした。いよいよ，手術か！がんばれよと祈ることしかできない。予定では４時頃には終わるはずです。異常に長く感じる時間です。時計の長針が１回，２回，３回，４回，でもまだ出てきません。ちょっと手間取っているのでしょうか。５回，まだ出てきません。んーん，だんだん心配になってきます。経過でも伝えてくれればいいのにと思いながらも，信じて待つことしかできません。６回，になろうとした１７：５５にやっとベットで仰向けになった耕太が出てきました。人工呼吸器，チューブなどをつけられ，痛々しい姿 でしたが，ナースより「無事手術終了，成功です。」との声。よかった。
主治医が，精も根も尽き果てたような姿でゆっくり歩いて出てきました。これほどまでに疲れた先生をみるのは初めてでびっくりしました。実際の手術の時間は４時間９分だったそうです。ストーマの部分より下側にも神経節がある結腸があったので，なるべく結腸が長くなるようにしてつないだそうです。だいたい，お腹の真中あたりからまっすぐ下に肛門へ向かっている感じです。結構，大変な手術だったようです。ありがとうございました。